荻原、哲学を語る。。

こんにちは。技術営業部の荻原です。
今回は、『これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学
という本を紹介します。
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偽善とか悪とか正義とか、一度は皆さん深く考えたことがあるでしょう。例えば、1人殺せば5人が助かる状況があったとしたら、あなたはその1人を殺すか?金持ちに高い税金を課し、貧しい人びとに再分配するのは公正なことだろうか? 前の世代が犯した過ちについて、私たちに償いの義務はあるのだろうか――等々。

これらは、「正義」をめぐる哲学の問題だ。社会に生きるうえで私たちが直面する、正解のない、にもかかわらず決断をせまられる問題です。金融危機、経済格差、テロ、戦後補償といった、現代世界を覆う無数の困難の奥には、つねに哲学・倫理の問題が潜んでいます。この問題に向き合うことなしに、よい社会をつくり、そこで生きることはできないでしょう。本書はこの答えのない問題について私たちに厳しく訴えています。

著者であるサンデル氏は、アメリカの政治哲学者である。本書で、彼は個人の経済的自由を最重視するリバタリアニズム(他者の権利を侵害しない限り、各 個人 の自由を最大限尊重すべきだとする 政治思想)や、最大多数の最大幸福を志向する功利主義に対しては、社会的弱者の視点から「正義」の原理を構想するリベラリズム(自由主義)を後押ししているかのようです。しかし思想家としての彼は、「リベラルな正義論」に対する批判者という立ち位置を取り続けています。価値中立的で普遍的正義の原理の下での人々の協力関係の構築を目指すリベラルに対して、サンデルは、共同体ごとの価値観=共通善の問題抜きで自由や社会的選択について考えることはできないと主張し、コミュニタリアン(共同体主義者)と呼ばれています。本書でも、アメリカ国内の各種の偏狭な差別思想に抵抗してきたリベラルの寛容さを評価しつつも、名誉や承認を求めるマイノリティーの声を真に受け止めるためには、リベラルな正義論の限界を超え、政治的共同体の目的原理としての「善」の問題に踏み込む必要があり、そして、道徳的・宗教的信念をめぐる論争を回避しない姿勢こそが、相互尊重と「公共の生」の再構築に通じる、と示唆しているのです。

 彼の立場を単純に「保守」と呼ぶことはできません。もし日本の保守陣営にこれほどの狡猾さを持った論客がいれば、思想論を議論することは知的刺激に満ちた場になるのではないかという気がしますね。


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by nkgfan | 2010-10-15 21:00 | □社員コラム | Comments(0)
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