読書感想文

『深夜特急』を読んで、一年くらい世界を放浪したいなぁ、と思っている西藤です、コンニチワ。

今、沢木耕太郎さんの『人の砂漠』を読んでいます。

社会の片隅にいて、誰にも顧みられない、あえて顧みる必要もない、そんな人々にスポットを当てたルポルタージュです。

例えば、こんな人々が登場します。

都会で孤独死したお婆さん、国境の果てに暮らす与那国島島民、屑を集めることでたずきを立てる人々、天皇陛下に不敬をはたらいた人々・・・。

特別センセーショナルな話題を提供してくれるわけでもない彼ら。

それでも間違いなく我々の社会が内包する人々であり、そしてそんな人々を切り口にしてこそ見えてくる社会の有り様というか、歪みというか・・・。

以前、猪瀬直樹さんの『ミカドの肖像』という本を読んだことがあり、そこから天皇陛下つながりということで、天皇陛下に不敬をはたらいた人々にインタビューを試みる「不敬列伝」という章は殊に興味深く読みました。

神様から人間にさせられて、そして今や国体の象徴として存在する天皇陛下。

これらの本を読むと、私たち日本人は有形無形な点で、いかに『ミカド』なるものに影響を受けているか、つくづく思い知らされるのです、政治を語りたいわけではないので、これが良いとか、悪いとか、そういう高度な次元の議論ではなく。

猪瀬直樹さんの著作の中でも触れられていますが、僕は『ミカド』というと、ギルバート&サリバンのオペラを思い出してしまいます。

19世紀の英国人である彼らが東洋に関する乏しい知識のもと作り上げたものですから、日本の『ミカド』なのか中国の皇帝なのかよく分からないというバタ臭さ全開の作品です。

オペラの中で『ミカド』が「首を切れ~、首を切れ~」と騒いでいるのを見ると、馬賊かなんかの大将のほうがイメージには近い気がします。

ちなみに、名曲「アローン・アゲイン」で70年代を席巻したギルバート・オサリバンは、ギルバート&サリバンに由来したネーミングです。
[PR]

by nkgfan | 2008-07-08 12:31 | □社員コラム | Comments(0)
line

様々な社員が日々の生活を綴ります


by nkgfan
line