70歳。漁師の絵

週末、天気が良かったので街歩きに出かけ
ぷらっと寄ったのが東京都庭園美術館。


そこで催されていたアルフレッド・ウォリス展を見ることにしました。

と、いうのもポスターのキャッチコピーに惹かれたからで、
その名も
“だれも知らなかった アルフレッド・ウォリス”展。

この“だれも知らない”とはどういうことか。

コピーライターの作戦にまんまんとはまり
入館してしまいました。


ウォリスさんの絵についてひと言でいうと、海と船。
色について言うなら、ブルーグレーの世界。
それでは見たまんまなのですが、単純な線と色の中に
海と船を見つめ続ける作者の広くて自由な視線を感じることができます。
そして彼の生まれ育ったイギリス、コーンウォールの港町の写真と
絵を見比べると、なるほど。と頷かずにはいられません。
その町が持つ、色彩と空気がそのまま詰まっています。
子どもが、好きな絵を描いたようなシンプルでストレートな表現です。

彼が絵を描き始めたのは、なんと70歳を過ぎてから。
漁師であり船具商だった彼は、人生のほとんど全てと言っていい
海と船を描き続けました。もちろん画家として成功するためではなく
自分の心と感性に従って。そんな彼の作品をたまたま見つけた人物が
世間に発表したようです。
だから“だれも知らない”なんてキャッチコピーがついたんですね。

けれど私がいいな、と思ったのは実は絵よりも額縁でした。
彫刻のような装飾も、金縁もありません。
茶色の、昔の窓ガラスの枠のような木の額縁。
それから、カンバスではなく厚紙など身近なものに描かれているのもいい。

そんな素朴さが、海と船を愛する作者の精神を表現していると思います。


それから余談ですが、この美術館は旧朝香宮廷を使っています。
広間やダイニング、寝室などに絵が飾られていますが
建物自体も一見の価値ありです。

絵はちょっと…という方は、建物と庭園散策でお楽しみください。
ティーラウンジも充実していますよ。

営業監理室 小山
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by nkgfan | 2007-02-26 14:10 | Comments(0)
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